七ふくたいむず2023 8月
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23.08.31
今月は室内で出来る運動を紹介しました。
https://note.com/fukui_cl/m/m314abdfbb83c
☝当院のブログにも画像付きで掲載していますのでそちらもご覧ください。
今月は健康寿命に関連する内容を紹介していきます。
☝の資料にあるように、健康寿命とは心身ともに健康で、介護等を必要とせず、日常生活に制限なく自立して生活できる期間のことです。
一般的な寿命と、健康寿命の差を少なくすることで、よりよい人生を送ることができると考えられます。
健康寿命と関連することとして、要介護度があります。
https://note.com/fukui_cl/n/nec8f2f035bf9
要介護状態となる疾患に関しては☝の記事にまとめてありますので参考にしてみてください。
原因別にすると1位は認知症、2位が脳梗塞、3位が高齢による衰弱、4位が転倒骨折となっています
今回は3位の高齢による衰弱と4位の転倒骨折について少し解説していきます。
まず高齢による衰弱です。
最近ではフレイルという言葉が浸透しつつあります。
その他にもサルコペニアやロコモティブシンドロームという言葉もよく聞かれるようになりました。
フレイルは加齢により身体的、社会的、精神的に機能が低下する状態を指しますが、特に身体的に機能が低下する場合をロコモティブシンドローム、その中でも筋肉の機能に関する低下をサルコペニアと言います。
フレイルという状態に関しては、運動や栄養が密接に関わっています。
つまり活動量や食事量が低下し、体が弱ってしまう条件が揃ってしまうことが原因ということになります。
活動性が低下する原因としては孤立があり、家族との関わりや地域のコミュニティがとても重要になります。
加齢と共に精神的にうつ傾向になることはよくありますが、周りの環境を整えることで影響を少なくすることはできます。
また食事に関しても、独居などになると、自分のためだけに作るのが面倒で、食事量が減る場合があります。
その場合は配食サービスや地域の食事会などに参加するなど、孤食を防ぐ工夫が必要です。
次に転倒、骨折に関してです。
転倒予防に関しては以前も紹介しましたので、詳しくは七ふくたいむずの2月、3月分をご覧ください。
転倒は加齢とともに増加しており、筋力や感覚機能の低下に伴い危険性が高くなります。
特に一度転倒経験がある方や、病気やケガなどにより身体機能が低下している方は要注意です。
骨折の原因は転倒であることがほとんどですので、転倒そのものを減らすことが一番の予防です。
転倒場所として多いのは、意外と屋内です。
特に風呂場や居間など慣れた生活空間では安心しているためか、油断することが多いようです。
躓きやすい物を片付けたり、手すりを付けるなどは、当たり前のことですが大切なことです。
また自分の状態をしっかり知ることも大切です。
筋力やバランス能力などを測定するイベントを地域が主催している場合もあります。
当院でも開催できればと考えておりますので、その際は告知をさせていただきます。
自分の能力を知ることで、無理のない方法を考えたり、対策の取り方が変わります。
一瞬の出来事でこの先の生活を大きく変わってしまうため、身近なこととして捉える必要があります。
骨折に関しては、骨密度というものも重要な指標になります。
骨密度検査などは当院でも可能ですので、診察時にご相談ください。
骨を強くするためには、カルシウムという意識が強いかと思いますが、特に大切な栄養素はビタミンD、亜鉛、マグネシウムです。
3つとも骨の代謝以外にも大切な栄養素ですが、特に骨や筋肉などの健康にとって重要な働きをしています。
https://note.com/fukui_cl/n/nb6b897108209
☝ブログにて詳しく解説していますのでこちらもご覧ください。
健康を維持するためには、しっかりとした食事による栄養摂取と、活動性をしっかり維持した運動が何よりも重要です。
また社会との関わりやコミュニティを構築することも大切ですので、地域の活動なども積極的に利用していきましょう。
当院も健康寿命を延ばしていく活動を今まで以上に積極的に行っていきたいと思います。