七ふくたいむず2023 4月
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23.04.28
今月は転倒予防シリーズの最後として、運動や食事などについて勉強していきたいと思います。
そもそも転倒を防ぐためには身体機能の低下を防ぐ必要があります。
わかりやすいものとしては、特に足の筋力や柔軟性があります。
また起立性低血圧や感覚機能の低下なども転倒の原因になります。
足の筋力や柔軟性を鍛える場合、部位としては股関節と足首がとても重要です。
この2つの部位は、姿勢を保つために欠かせない場所であり、小さな揺れには足首、大きな揺れには股関節が対応します。
つまり足首の機能が低下すると、細かいバランスの調整ができなくなり、股関節の機能が低下すると、転倒しそうになった際に止められないということが起こってしまいます。
さらに筋力や反射機能が低下する、とっさに体勢を立て直したり、手を着いてケガを防ぐことができなくなります。
そのような機能の低下を予防するために、上記のような運動を行うと効果的です。
転倒したくて転倒する方はいませんので、転倒しない、あるいは転倒しても立て直せる体を目指すことが大切です。
また転倒してもケガが無ければいいのですが、その先に待っているのは骨折です。
特に高齢になると骨粗鬆症など、骨折しやすい状況となるため、しっかりとした栄養素の摂取も重要です。
今回は筋肉の原料、骨の原料として、タンパク質やビタミンB、C、D、カルシウムなどについて触れています。
筋肉の原料としてはタンパク質が有名ですが、タンパク質だけでは筋肉に合成できません。
そこには補助的にビタミンB群やミネラルが必要です。
特にビタミンB6やナイアシンといった栄養素が筋肉の合成には必要です。
骨の原料としてはカルシウムが有名ですが、そこにはビタミンDが必要です。
またマグネシウムや亜鉛なども骨を作る上では重要な働きをしています。
このように骨折を予防するためには運動だけではなく、栄養素の管理もとても重要です。
サプリメントなどでも手軽に摂取できますが、まずは食事からが基本です。
ご飯、海藻やきのこの入ったみそ汁、焼き魚、お豆腐、サラダなどという、ごく当たり前の和食で十分にまかなうことができます。
難しく考えずにまずは行動していくことが大切です。
一緒に転倒、骨折予防に取り組んでいきましょう。