ストレッチマシンの導入
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22.10.07
当院の心臓リハビリテーションやメディカルフィットネスでは、有酸素運動やレジスタンストレーニング(筋力トレーニング)を主に行います。
もちろんこれらには明確な根拠や丁度いい負荷などがあり、運動療法を行う上では欠かせないものです。
しかしこの2つだけを行っておけばいいという訳ではありません。
体力が低下する原因は筋力の問題、持久力の問題以外にも、関節の柔軟性や姿勢、動作の方法などさまざまです。
腰痛や膝痛、肩こりの原因も筋力だけでなく、関節の可動域や柔軟性、血流、他の部位の不具合などさまざまであり、人の体は多角的に診るべきです。
心臓リハビリテーションは、筋力や持久力の向上には特化していますが、柔軟性や関節の可動域などに関してはなかなか個別に介入しにくいという点があります。
そこで当院ではストレッチマシンを導入しています。
このマシンを使用することで関節の可動域を広げ、血流の促進や柔軟性の向上が期待できます。
特に肩こりや腰痛、膝痛など姿勢や動作の異常による痛みや症状がある方に効果が期待できます。
加齢に伴い動きが小さくなり、本来持っている能力が引き出せていない方が多くおられます。
このストレッチマシンは軽い負荷で行うため高齢者でも安心して使用でき、使用後の筋肉痛や疲労感も従来のトレーニングマシンと比較すると少なく抑えられます。
実際使用された方の印象では、肩が軽くなったり、動きやすくなったという声が聞かれます。
マシンの台数や介助などの都合ですべての方に実施できる訳ではありませんが、動作や痛みの問題点を評価し、適宜利用していきたいと考えています。
心臓の問題だけでなく、その他の病気や症状などにも対応できる包括的なリハビリテーションを目指しており、ストレッチマシンはその一つとなります。
特に心臓リハビリテーションを行っている中でも、整形外科的な問題や、脳梗塞などの後遺症などを合併されている方は非常に多いです。
心臓リハビリテーションだから整形外科的な問題は関係ないと考えるのではなく、動きや問題点の全体像をしっかり把握し対応することが重要となります。
今後も運動療法ができるクリニックであることを最大限に活かして、皆様の健康増進に貢献できればと考えております。