心臓リハビリテーション指導士
-
21.09.15
日本心臓リハビリテーション学会における認定制度の一つに「心臓リハビリテーション指導士」という資格があります。
循環器疾患患者を早期離床、早期回復させるためには、多職種が連携した包括的なチーム医療が必要です。そのためには職種間での共通認識や各役割を把握し、円滑に治療を進める必要があります。
このような状況の中2000年に誕生したのが「心臓リハビリテーション指導士」です。
公表されているだけでも全国に約6000名以上います。
心臓リハビリテーションは単に運動療法を行うだけではなく、心疾患を引き起こす生活習慣病などを是正する1次予防、再発しないようにコントロールする2次予防などを行います。
そのためには食事や生活スタイルの調整、服薬管理、運動習慣の獲得など多岐に渡る指導や教育が必要になります。心疾患をお持ちの方の場合、生活は自立されている方が多いですので、指導の中心は生活習慣の見直しになります。そのため心臓リハビリテーション指導士においては、運動療法以外にも栄養や薬剤、治療方法などについて知っておく必要があります。
理学療法士だから運動、薬剤師だから薬、栄養士だから栄養という訳ではなく、いい意味で垣根超えた活動をすることでお互いのいい部分を引き出し、よりよい治療をすることができます。
今後は心不全患者が増加することが予測されており、病院やクリニックだけではなく、在宅での治療やリハビリテーションも必要になると考えられます。
そのような場合にも心臓リハビリテーション指導士が中心となって活躍することで、地域医療に貢献できるのではないかと思います。
当院の心臓リハビリテーションに関わる、医師、理学療法士、健康運動指導士は全員この心臓リハビリテーション指導士の資格を有しております。
また地域医療を担うクリニックでありながら、専門的な治療ができるということを大切にして診療を行っています。
心臓リハビリテーションにおいても大学病院や総合病院に引けを取らない設備環境、知識、技術を兼ね備えたチームにしていく所存です。
皆様に自信をもって医療を提供できるよう今後も精進して参ります。