さわやか体操2021 6月編 体を緩める、つながりを感じる
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21.06.30
今月のテーマは「体を緩める、つながりを感じる」です。
筋肉や内臓、脳などを効率よく使うためには体をしなやかにすること、そして体内の血液やリンパ液などをスムーズに滞りなく流すことが大切です。
そのためには体を緊張させた状態ではなく適度にリラックスしている状態を作る必要があります。そしてそれぞれの体の部位が連動して、効率的で無駄のない動きをすることが重要になります。
今月は硬くなりやすい部位や離れた部位への影響などを実際に感じ、対処法などを学んでいけたらいいなと思います。
今回取り上げる部位は肩甲骨、背骨、股関節です。
体は皮膚や神経、血管、骨、筋肉、靱帯などでつながっているため、部位別に考えるのではなく、つながりを意識することが必要です。特に肩甲骨、背骨、骨盤周囲や股関節は体の中心であり、動きの起点にもなるため最も重要であると考えています。
手や足の先の症状や変形の原因が実は背骨や肩甲骨である場合もありますし、逆に指や手首、足首の問題が中心である肩甲骨や股関節に影響を出すこともあります。
どちらが先を考える前にまずはつながっていることが意識できればいいと思います。
各部位の歪みやねじれを診るために簡単なテストをしてみましょう。写真のように後ろで上下から両手を触れることができるでしょうか。
同じ要領で反対も行います。
その結果...
・両方同じくらい触れる
・両方触れるが片方はギリギリである
・片方は触れるが反対は触れない
・両方触れないが左右差はない
・両方触れない上に左右差があるこの内のどれかにあてはまると思います。
自分で確認できない方は別の方に診てもらいましょう。この時に注目したいことは、左右差です。
触れる触れないは柔軟性という意味では問題がありますが、歪みという点では左右の差が大切です。触れない方の組み方で下になっている方の肩甲骨が硬くなっている可能性があります。
画像であれば左です。
次に股関節です。
写真のように椅子に座って足を乗せます。
膝を開きながら胸を張って、おへそを突き出すようにして少し前に倒します。
この時硬さを感じるのはどちら側の足でしょうか。肩甲骨と股関節で左右どちらが硬かったかを比べてみてください。
絶対ではありませんが、肩甲骨と股関節は逆側(例:右の肩甲骨が硬ければ左の股関節も硬い)が硬くなっていることが多くあります。この場合体が歪み、捻じれている可能性が高いです。
肩甲骨と股関節に歪みがあると、間をつないでいる背骨の歪みが生じます。
背骨の歪みは、痛みや自律神経の不調などにつながるため避けなければいけません。
これらの状況を改善するためにはそれぞれの部位の柔軟性や動きを改善することが必要になります。実際の方法について肩甲骨、背骨、骨盤股関節の3か所にわけて解説していきます。
まず肩甲骨周囲です。次に股関節です。
最後に背骨です。
いかかでしょうか。
以上の動きを行った後に、もう一度肩甲骨の動きや股関節の動きをチェックしてみてください。やる前よりも動きやスムーズになったり、柔軟性が改善しているかもしれません。
体のつながりや歪みを意識することで、遠く離れた部位の不具合が他の部分へ影響しているかもしれないことがわかります。
"肩の痛みは肩" "腰の痛みは腰"が原因ではなく、ほとんどの場合痛みを起こしている部位以外に原因があります。体の仕組みやつながりについては、まだまだ知らないことがたくさんあります。
少しずつ自身の体について興味を持っていきましょう。