さわやか体操2020 5月 体のつながりを感じる
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20.05.27
緊急事態宣言が解除されて、新たな生活をスタートされている方も多いかと思います。
当院でも心臓リハビリテーションを中止しておりましたが、6月より再開することとなりました。もちろん感染対策や症状確認など今まで以上に徹底することで対応していきます。学校や仕事、社会生活をどう変化し再開していくのか模索の日々が続きそうです。
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さわやか体操ですが、今月は「体のつながりを感じる」をテーマに行いました。
体は物理的にすべてつながっていますが、筋肉の動きや動作においてもつながりがあります。わかりやすい例えをすると、足裏のマッサージをすることで腰痛が無くなったり、手や腕をマッサージすることで肩こりが良くなるなど、痛みとは違う部分を治療することで症状が改善することがあります。
これらは筋膜のつながりが関係していると考えられています。東洋医学の考えでは経絡や経穴(ツボ)にも関わりがあります。
筋膜リリースという言葉も徐々に一般的になりつつありますが、このつながりを利用したストレッチや運動をすることで症状を改善したり、動きやすい体を作ることができます。
筋膜とは筋肉やその他の組織を包んでいる膜です。イメージとしては服を想像してください。ある部分にしわができると、違う部分が引っ張られてしまいます。
そのため引っ張れている部分に痛みや動きの制限が出てきてしまいます。この場合引っ張られている部分を治療しても、根本的に症状は改善しません。しわのできている原因となる部分の治療が必要です。そのためしわができている部分の改善と、離れた部分に対する影響を取り除くことをする必要があります。
その際にアナトミートレインという考え方を利用します。
アナトミートレインは筋肉や筋膜のつながりです。そのつながりは体の中でいろいろな方向に張り巡らされています。筋肉のつながりを路線に例えて表現しています。
粗末な絵ですが...人体を後ろから見た絵です。
例えば足の裏から膝裏⇒腰⇒背中⇒首⇒頭に向かって筋肉のつながりがあります。
アナトミートレインの世界ではスーパーフィシャル・バック・ラインといいます。名前は覚えなくても大丈夫です。
このつながりは腰や背中を通ります。仮に腰痛がある場合にこのつながりのどこかに動きの悪い部分があるとします。痛みが出ている腰ではない別の部分の動きが悪くなることで腰痛が出現しているとしたら、その部分の動きをよくする必要があります。
よくある例としては足の裏やふくらはぎが硬くなっていることがあります。
この場合は足裏やふくらはぎの動きを改善することで腰痛が軽減することがあります。
またこの筋肉全体をストレッチしたい場合は、このつながりを意識して行う必要があります。そのため太ももの裏をストレッチする場合は、膝を伸ばし、足のつま先は手前に向ける必要があります。
このように筋肉や筋膜のつながりを意識することでストレッチの効果を高めることもできます。そしてストレッチだけではなく、荷物を運んだり、介助をしたり、トレーニングをする時にも応用できます。
今回はストレッチに近い動きで筋肉を効果的に伸ばす運動をご紹介します。
まず手から腕にかけてです。
次に体幹です
最後に足です。
このように体の体勢や伸ばす場所、方向を少し変えるだけでストレッチや運動の効果は高くなります。また普段伸ばしたり縮めたりしない部分を動かすことができるため新たな体の動きを発見できるかもしれません。
痛みの出ない範囲でみなさんも実践してみてください。
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