さわやか体操2020 1月編 「自律神経について」
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20.01.30
2020年が明けて約1ヶ月が過ぎました。
中国を中心として世界的に新型コロナウィルスが問題となっています。肺炎を引き起こすことで話題となっていますが、感染者、死者数ともに増加傾向にあります。今できることは大きく分けて2つあります。1つは正しい最新の情報を得ることと、間違った情報を見極めることです。このような流行が起こると、デマが拡散されることがあります。そして2つめは予防です。手洗い、うがい、マスクの着用、十分な栄養、十分な休養、睡眠などです。ウィルスと体内に入れないことと、入ってしまったときの免疫力を高めることを一人ひとりが徹底することが重要です。
さて2020年から朝の体操もリニューアルして名前も「さわやか体操」とすることとしました。
実施している内容を画像なども使用して、できるだけわかりやすくこのトピックスでお伝えできればと思っております。
1月のテーマは自律神経です。聞いたことはあるけれど一体何をしているのかわからないという方も多いかもしれません。自律神経の役割とメカニズム、乱れることで起こる弊害、対処法などを簡単に解説していきます。
自律神経には2つあり、交感神経と副交感神経があります。これは聞いたことがあるかもしれません。交感神経は車に例えるとアクセル、つまり体を動かす時に発揮する神経です。副交感神経はその逆でブレーキ。リラックスしたり睡眠中などに発揮する神経です。交感神経は活動している際に働いているため、例えば血流を増やしたり、心臓の動きを活発にしたり、身体を動きやすい環境に導いてくれます。運動中にあまり便意を感じないのは自律神経が調節している影響です。自律神経は内臓の動きを制御しているため心臓や胃腸、膀胱などは意識しなくても動いてくれます。
しかしこのように本来勝手に働き制御してくれている自律神経が乱れると疲れやすくなったり、睡眠がうまくとれなくなったり、うつ傾向になったり、便秘がちになるなどの症状がでてきます。
自律神経が乱れる原因で最も多いのはストレスです。もちろん人によって差はありますし、程度や感じ方も違いますが現代社会ではストレスを受けやすい環境が多いため悩まされている方が多いかもしれません。
ストレスを感じると身体はそのストレスに対応しようとして交感神経を高めます。先ほど書いたように交感神経は活動的な時に発揮する神経です。この神経が有意な状態になると呼吸は浅くなったり、血流が悪くなったりします。その影響で老廃物を除去できなくなったり、新鮮な酸素を全身に送ることができなくなるため、疲労が溜まったり、体調を崩す原因となります。また年齢とともに副交感神経の働きが低くなることが知られており、年々年と共に睡眠時間が短くなるのはこの影響かもしれません。
この自律神経を整えるには規則正しい生活を送ることや睡眠時間をしっかり確保するなどごく当たり前のことが重要になります。そしてもっとも効果的なものが「運動」です。ストレッチや筋トレ、有酸素運動、どの運動も自律神経を整えるためには効果的です。ですが自律神経が乱れる人はそもそも忙しい人が多いため、運動を行う時間がない方も多いです。そのため当院の体操でも短い時間でできる簡単な運動を行いました。運動を行う上で大切にしていただきたいことは「呼吸」です。呼吸は自律神経と密接に関わっている上に、意識的にコントロールすることもできます。自律神経を外からコントロールすることができる数少ない入口でもあります。ポイントは吸って吐くまでの時間です。基本的には3~4秒で吸って、10~12秒程度で吐きます。吸った時間の3倍~4倍の時間で吐くと副交感神経が働きやすくなり効果的です。ストレッチは体幹を中心に実施します。
運動する時間帯としては朝起きて、水分を摂取し、トイレを済ました後が効果的です。高血圧の方や、薬を飲まれているかたは血圧を測って問題ないことを確認してから行ってください。ストレッチをする際はいきなり伸ばすのではなく深呼吸を数回してから、気持ちいい範囲から始めます。
冒頭にも書いたように免疫力を高めるため、そして一日を気持ちよくスタートさせるために短い時間から始めて継続できるようにしていきましょう。