朝の体操(9月)
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19.09.25
ようやく夏の暑さが落ち着き、朝晩は肌寒いくらいの日が続いています。この時期は秋の花粉が飛び始めたり、自律神経の乱れや胃腸炎等で体調を崩す方が多くおられます。気温差が大きいと体にもストレスがかかりますので注意しましょう。
さて朝の体操ですが今月は少し違った観点で運動を行いました。
当院は透析中に腎臓リハビリテーションを行っています。その腎臓リハビリテーションをスタッフで体験してもらいました。
腎臓リハビリテーションとは・・・
腎疾患や透析医療に基づく身体的ならびに精神的影響を 軽減させるとともに、症状を調整し、生命予後を改善して、心理社会的ならびに職業的 な状況を改善することを目的とした、運動療法、食事療法と水分管理、薬物療法、教育、 および精神・心理的サポートを行う、長期にわたる包括的なプログラムです。(日本腎臓リハビリテーション学会作成「保存期C K D 患者に対する腎臓リハビリテーションの手引き」より引用)
当院では運動療法、食事療法、薬物療法、教育的、心理的関わりを通して、患者さんの安心安定した生活をサポートしています。その中でも運動療法に力を入れています。透析中に当院自作のDVDを流し、ストレッチや筋力トレーニングを行っています。また小型の自転車エルゴメーターを使用して15分~30分の運動を実施しています。これらを実施する上で透析スタッフは運動の効果や目的などを説明し実施していくことになりますが、すべてのスタッフが運動の専門家ではないのが実情です。そこで朝の体操の時間を利用して、実際に患者さんが行っている運動を同じ内容を体験していただきました。寝て行う運動がほとんどのため、腹筋やおしり、足の筋肉を鍛えることになります。初めて実施したスタッフもおり、思ったよりもしんどいことやどこの筋肉を鍛えているのかが身をもって体験、学習できたかと思います。最終週には腎臓リハビリテーションの目的や行う意義についての説明も行い、患者さんに具体的に説明できるようになるきっかけになったかと思います。
当院の透析患者さんの中には心疾患を合併している方もおられ、非透析日に心臓リハビリテーションを実施している方がおられます。その方々は運動の効果をしっかり理解して運動をされているため、実際に体力が向上している方や体の動きの変化を感じている方もおられます。透析患者さんに限らず医療としての運動はまだまだ定着しているとは言えませんが、スタッフの努力と患者さんへの理解をこれからも深めていけるよう、精進していきたいと思います。